代表者(崎田)コラム

定年起業して安定経営する方法 主な3つ

コラムです。あなたの人生にとってほんの少しでも、良いスパイスになれば嬉しいなと思います。このコラムは【しがらみなし】で書きます。起業する人、社長さんに必要であれば【タブーな話】もします。ご了承のうえ、お読みいただけると幸いです。

定年起業して安定経営する方法 主な3つ

定年を迎えて起業する人が増えています。当事務所でもお手伝いすることがあります。
定年してからの起業(=以下、定年起業)は、通常の世代の起業と違う点がいくつかあります。不安を抱える方が多いです。
そこで今回、「定年起業して安定して経営する方法」という題目で書かせていただきたいと思います。

安定して経営する方法はいろいろ考えられますが、主には3つあると、私は考えています。以下、ご紹介してまいります。

【1】リスクを最小限にする

起業にリスクはつきもの。誰しもリスクを取るからこそ、リターンがあります。
でも定年してからの起業で、30代、40代と同じようなリスクを取っていたら、失敗時のリカバリの困難さを考えると、賢い選択とはいえません。リスクはできるかぎり限定して経営してゆくほうがよいと思います。

定年起業を考えておられる方はもちろんこのことは考えており「考えてますよ、当然でしょ」という言葉が返ってきそうですが、実際、相談をお受けしている者としては、話を聞いていると「まだリスクが高いな…」と感じるときがあります。

一例としては、業界選び。
いままでご相談をお受けした方の中には、「退職金をはたいて、融資も受けて、飲食店のフランチャイズに加盟。お店を始める」という方が複数おられました。
飲食業というのは、ご存じの方が多いかもしれませんが、廃業率の高い業種です。その競争過多な業界に、退職金を使い、多額の融資も受けて参入する。また、飲食業は体力勝負な世界でもあります。雇用が必ずといっていいほど必要な業界でもありますよね。
こういう場合、私はリスクが高いと感じます。

定年起業では、リスクを限定することを、30代40代起業よりも突き詰めて考えて始めたほうが良いと思います。

【2】あなた自身の強みと弱みを徹底して考える

定年起業する人は、すなわち、年齢と社会経験を重ねた方です。いままでいろんな経験をし、山あり谷あり、良い時期も、へこたれそうになった時期もあったと思います。
その中で、ご自分の「強み・弱み」も分かっておられるのではないでしょうか。

私は、その強み、弱みについて、徹底的に考え、検証されることをおすすめしています。
ピーター・F・ドラッカーは言っています。
成果をあげるには、人の強みを生かさなければならない。弱みからは何も生まれない。

定年起業される方の強みとは、何が挙げられるでしょう。
私は、筆頭として考えられるのは「経験」です。良いこと悪いこと、多くに直面し、乗り越えて生きてきた経験。
また、経験と近いかもしれませんが、人的ネットワークも挙がられますね。
一定の業界に長くおられることが多いので、その業界(その地域の業界)に人脈をお持ちであるケースは多いです。
経験値、そして人的ネットワークを活かせる経営になさると、30代40代での起業に比べてアドバンテージが取れるようになると私は考えます。
他にも、子供の教育費が不要、とか、持ち家がある、など、人それぞれの強みは出てこようかと思います。

他方、弱みとは何が挙げられるでしょうか。
筆頭は「体力」ではないでしょうか。これは、30代40代とくらべて相対的に、というお話です。個々人の差はあれども。
俊敏さも30代40代と比べると、劣ってしまうことは多いですよね。

書くとキリなさそうなのでこれくらいとしますが、定年起業であるがゆえの「強み」にフォーカスし、強みを徹底して活かす起業、そして起業後の事業の仕組みを構築されることをおすすめします。

【3】長く働けることを前提に考えること

3つ目は、長く働けることを前提に考えること。
これは30代40代での起業も同じように思えるかもしれませんが、そうではありません。

「身体」は、若ければ若いほど、無理が効きます。がむしゃらに働いても何とか大丈夫という方は、若ければ若いほど多いですよね。(一般的に)
これはもしかすると「心」にも同じことがいえるかもしれません。若いとダメージは大きいですが、リカバリもしやすい傾向がありますよね。(これまた一般的に、という前提の話ですが)

私がお伝えしたいのは、身体と心、どちらにとっても「がむしゃらにならなければ成り立たない事業の枠組みは考えない」というのが、長く働けることを前提に考えること、を実現するための最も必要な要素、ということです。

定年起業は、身体も心も、30代とは異なります。無理せず、長く(細くても長く)、働き続けることができる、という体制を念頭に置いて、考えてみてはいかがでしょうか。

以上、定年起業して安定して経営する方法、主な3つについて、解説させてもらいました。
ほかにも、論点はたくさんありますし、人それぞれの環境によって違ってきますね。

成功、失敗が老後生活に直結する定年起業だからこそ、活かせる点を活かし、捨てる点は思い切って捨てて、気軽にやってゆきたいものですね。

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