代表者(崎田)コラム

社長の仕事を、究極的に1つに絞ればなんですか?

コラムです。あなたの人生にとってほんの少しでも、良いスパイスになれば嬉しいなと思います。このコラムは【しがらみなし】で書きます。起業する人、社長さんに必要であれば【タブーな話】もします。ご了承のうえ、お読みいただけると幸いです。

社長の仕事を、究極的に1つに絞ればなんですか?

「社長の仕事を、究極的に1つに絞ればなんですか?」というQuoraでの質問に回答させてもらいました

究極的に1つに絞れば、ですね。

私が相談いただくことの多い(+私自身の経験した)、従業員と役員含めて10名までの中小零細企業の社長を頭に描きながら考えてみます。

私が思う社長の仕事Top1は・・・

仕組みを作ること

仕組みづくりの分野は・・・

集客(営業)、実務、売上の決済、経理、債権回収

作る仕組みの水準は・・・

従業員が考えなくても実行でき、毎日仕事が進んでゆく水準

えっとですね…これから書くことはサラリーマンの人たちには面白くない内容かもしれません。起業予定の方、社長・事業主さんだけ、読み進めてください。

↓ ↓ ↓

 

 

社長の仕事は何はともあれ、仕組みを作ることだと考えます。

事業のありとあらゆる場面で関係してきますが、主には集客(営業)、実務、売上の決済、経理、債権回収といった面が挙げられます。

従業員は頑張ってくれます。中にはいろいろ考えて提案してくれる人もいるでしょう。

でもね、原則、従業員は時間単位・月単位で給料をもらう職種。それに、あなたの会社で働くということは、数ある選択肢の中の1つに過ぎません

労働法で守られているので、いつでも辞められる(退職までの期間問題はあります)。聞けば「辞めるわけないでしょう」と言います。でも突然に退職届を出すことはできる身分。

彼ら、彼女らには、あなたの会社を辞めたって、次がある。再就職できるかどうかの問題はありますが、少なくとも求人倍率からみると「構造的には」次があるといって良いです。

次へ行くと当然、あなたの会社のことは考えない(思い出すことはあっても)。

他方、あなたは多分、事業を人生を賭けて営んでおり、多くは負債もあるでしょう。簡単に次があるとは言えない立場、ですよね?負っているリスクは段違いです。

自然と、あなたと従業員との間には、大きな壁が存在することになります。

従業員は毎日つつがなく過ごせればいい。自分の役割を果たしたうえで、責任を負うことなく、毎月の給与が振り込まれれば良い。会社に利益が出ているかどうかは、自分の給与に関係する範囲で考えるのであって、給与への影響以上に考えることは、ない。

あなたは毎日つつがなく過ごせれば良い、と言える立場ではない。利益は会社存続の要であり、負債は出た利益から返済しなければならないし、従業員の給与の額は、たくさんある要素の1つでしかない。

ダラダラと書いてしまいましたが、社長と従業員は、意識も立場も、負っている責任の量も違います。

だからこそ、社長であるあなたは、従業員が毎日つつがなく働いて、自然と利益が出る「流れ」を作らないといけない

そのために広い範囲で「仕組み」を作らないといけない。

これを勘違いして、従業員に社長なみの意識を持ち続けることを期待し、仕組みづくりまで、従業員の仕事として指示する社長がいます。いる、というか、結構、多いんじゃないかな。

もちろん、仕組みの中でも実務の流れの一環の部分は、任せても良い場合はあります。社長が口を出すとかえって現場が混乱する、というケースですね。そのケース以外は、仕組みは社長が作ったほうが良いと、私は考えます。

社長が仕組みを作ることを怠れば、会社には少しずつ歪みが出てきます。従業員の「毎日つつがなく働ける」という流れが阻害され、しなくてもいい判断、社長への提案をしなければならなくなります。

社長としても、従業員からの連絡が頻繁化するので忙しくなり、中には、提案をしてくる従業員を疎ましく思う人もいるでしょう(最初は嬉しいと勘違いするのですけどね)。

これが続くと、水滴がしたたるように少しずつ、不満が蓄積してゆきます。

社長の心の中では、うまく稼働しない原因を従業員に転嫁し、従業員の心の中では、過負荷感、というのでしょうかね、なんとなく「なんでここまでやらないといけないのか」という違和感が大きくなってゆきます。作った仕組みは定期的なメンテナンスが必要ですが、このメンテナンスも同じです。

ここまで来ると、事業を継続するための解決策は、給与の額と福利厚生の充実しかありません。条件面、ですね。でもおわかりになりますよね、これでは長続きしません。

社長は自分の仕事(=仕組みづくり)を放棄し、従業員は過負荷感で不満がたまっています。これでは、従業員が毎日つつがなく働いて、自然と利益が出る流れができる可能性は、低いと言わざるをえません。

あなたが、あなたの仕事である「仕組みづくり」を放棄した日から、会社の中はうまく回らなくなるのです。あなたの人生の悪循環が始まります

ただ、あなたのモチベーションが保てない時期もあるでしょう。どうしても仕組みづくりをやる気がしない時期。実際、私もありました。

もしあなたが「これは…モチベーション保てないな…」と気づいた時は、保てなくても、従業員が毎日つつがなく働いて自然と利益が出る流れが維持できるように、残った力を使ってきっちりと仕組みを作ると共に、あなたに代わって仕組みづくりしてくれる存在を育てましょう。いわゆる、経営の右腕ですね。

右腕として期待するのであれば、その人は役員にして「構造のうえから」従業員と違う立場となってもらいましょう。連帯保証人になってもらう必要はありません。労働法の適用範囲から抜けるだけでも効果はあろうかと思います。

従業員の立場なのに経営の右腕として期待する、という行為を避けながら、自分のモチベーションの枯渇時期を見据えて準備すれば、事業は継続できると思います。

ということで

私が思う社長の仕事Top1は・・・仕組みを作ること

仕組みづくりの分野は・・・集客(営業)、実務、売上の決済、経理、債権回収

作る仕組みの水準は・・・従業員が考えなくても実行でき、毎日仕事が進んでゆく水準

でした。

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